2020/9/23
出合出発9:03→F1(9:13)→大滝(9:32)→大滝落口(9:50)→ホラガイ沢出合(10:12)ヒョングリ滝(10:31)→桶木沢出合(11:18)→駐車場着(12:21)
2020年9月に我が会の庭というべき「大滝沢」にOさんと行ってみた。今回も時間がないので速足で通り抜ける予定で、計画は「ヒョングリ滝」から登山道に抜ける計画を作ってみた。
当日は雨予報だったが、小雨で「前川」との出合もさほど増水していないので山行を決行した。
▼前川と大滝沢の出合い
まず出合から入渓し最初にF1が見える。今回ここは左岸より登る。
手前の滝壺の淵を左まわりにへつり、左岸にとりつく。そこからは水線の右側を直登した。
このF1は大滝沢の顔のような滝で、パッと見ると大きい滝だが右岸からも左岸からも登れる滝。この滝を見ると「大滝沢に来た」という実感がわいてくる。
▼F1滝に到着
▼F1滝の滝壺を上からみる
▼F1を越えるとすぐ左岸から急勾配のスラブ滝から始まるカモシカ沢が合わさる
▼ここから先はキレイなナメがしばらく続く。
▼ナメには突如深いところもある
▼もう少しで大滝
ナメは鮮やかなオレンジイエローで、これをみるだけでもここを訪れる価値があると思う。少し進むと大滝沢最大の滝「大滝」が現れる。大きさは圧巻で、その天をつくような高さに圧倒される。近年山形の西川山岳会の飯沢氏(K2サミッター)と大村氏がこの大滝を登攀したと聞いているが、スゴイの一言である。
▼大滝到着
▼大滝登攀の記事はこちら
この大滝は少し沢を戻り、右岸の稜線へ続く登山道から巻くのが一番安全である。ただ以前一般の方の滑落事故があってから、我が会が開催する講習会などでは安全を考え登山道を使うようにしている。しかしパーティの構成などから安全と判断できれば巻き道を使う場合もある。
今回は巻き道でも問題無いと判断し、大滝右岸から登ってみることにした。ちなみに大滝右岸の巻き道は足跡がしっかりついていて迷うことはない。
この巻き道を大滝中段の高さまで登ると、危険なスラブのトラバースにたどり着く。スラブといっても以前聞いていた感じより土砂がたまっていて、一見するとしっかり道ができていて問題がないように見える。だがスラブの上に土砂が乗っているだけなので、薄い土砂の層全体が滑ったら一巻の終わり。ここは一応確保してトラバースする。トラバースの最中に下部を見ると勾配もあり障害物がない滑り台のようになっていて気分が良いものではない。このようなトラバースが2箇所あり、現在どちらも同じように土砂がたまってトラバースしやすくなっている。しかし大人数の場合や経験が浅い人などにはおすすめできない。
▼大滝右岸トラバース巻き道No1
▼大滝右岸トラバース巻き道No2
この巻き道を進むと大滝のすぐ上に出ることができる。
▼大滝落口付近
▼残置のボルトがあった
大滝上部からの景色をしばらく堪能してから、大滝すぐ上の滝へと進む。ここの滝を越えると、美しいナメは徐々に減っていって、ゴーロが出てくようになる。
▼大滝上の8m滝
▼ゴーロが多くなってくる
そのゴーロを進んでいくと左岸に特徴のあるオレンジ色のホラガイ沢の出合が見えてくる。
▼ホラガイ沢の出合(右中央のオレンジ部分)
この出合を過ぎると今度は徐々にナメになってくる。
▼ナメ床復活
大滝沢は滝が多いが、大滝以外の滝はほとんどが登攀が可能。そして巻き道もしっかりしているところが多い。
ナメになってからしばらく歩くと、切り立っていた側壁の景色から川の脇に緑が見えてくるようになる
▼川の脇に緑が映えてくる
▼緑が映える前の不思議なプール
そして幅広の3m滝をクリアすると、また側壁が立ってきてナメになる。
▼幅広3m滝
大滝沢はこの景色のコントラストも魅力の一つである。
▼ナメは続く
10:31「ヒョングリ滝」に到着。
▼ヒョングリ滝
予定ではここから登山道に登って終わりだが、かなりスピードを上げてきたので、時間に余裕がある。相談の結果もう少し進み、桶木沢の出合から登山道に戻ることにした。とりあえずこのヒョングリ滝は直登した。滝の流心左の中間に小さな釜があるが、そこの右のリッジを直登しそこからよりスピードを上げる。
▼8m階段滝 難しそうだが左岸から登れる
▼美しい滝が多く飽きない
▼苦労なく超えることができる滝が多い
▼徐々にゴーロに
景色はナメからゴーロに変わって行き、11:18に桶木沢に到着。
▼桶木沢の出合
桶木沢に入り、すぐ現れる小滝を直登し登山道との合流点で休憩をいれる。
▼桶木沢と登山道の交差
休憩を終え登山道を下る。下りはじめの登山道は顔近くまである高さのササヤブにおおわれていている。歩く人も少なく、刈払いが全くされていないようなところもあるので、場所によっては登山道の段差が見えず、危うく転びそうになるので注意。またササヤブというと「クマ」にも注意が必要。対策として音を立てながら進むといいかもしれない。
▼ササヤブの登山道
▼駐車場に到着
下りもスピードを上げたので滑川温泉に入るだけの時間があった。滑川温泉は平日で連休明けにもかかわらず、いつもより客が多いように見えた。久しぶりにここで十分汗を流し帰路についた。
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